ダージリン、そしてファーストフラッシュのこと。

 

「いまさら聞けない○○」なんて煽り記事は嫌いですが、漠然としかわかっていないものって、たくさんありますよね。

「ダージリン」「ファーストフラッシュ」。

 

なんとなく紅茶のことだというのは分かります。

じゃあ、ダージリン・ティーって紅茶のメーカー?品種?なんだろう?という方は多いのでは?

ダージリン・ティーは産地の名を冠した紅茶の銘柄です。

ダージリンはインドの北東、ヒマラヤ山脈の麓にあたる地方で、海抜の平均は2,000メートルを超えます。

(大雑把な言い方ですが、良質な茶が作られる条件が整った場所です)

単に「ダージリン」と言えば地名より、紅茶を思い浮かべる方のほうが多いかもしれませんね。

 

 

「ファースト・フラッシュ」はその年、最初の紅茶という意味。

厳密には別にいろいろな定義がありますが、ざっくりとこの通りだと思ってください。

日本の「一番茶」と少し異なるのは、一番めに摘んだ茶というよりも、もう少し広く「最初のシーズンの茶」というところです。

日差しが強くなる夏の茶が、あらゆる意味で「紅茶らしさ」を持つのに対して、春のお茶は淡く柔らかい(製法による)風味。水色(すいしょく:茶の抽出液の色)も普通想像するオレンジ色や褐色ではなく、煎茶のような黄金色です。香りは青さの残る花にも例えられ、上品な渋みと甘みがあります。

煎茶に親しんでいる日本では特に人気のあるシーズンティーです。茶を淹れた後の茶殻(ちゃがら)を見ると、一般的な紅茶との違いは一目瞭然。紅茶というよりは緑茶のような色をしていますね。

 

 

少しお茶のことを知ってくると、これが発酵度をコントロールすることで生じる差だということがわかってきます。紅茶は全発酵茶、発酵を促し完全に発酵させた茶というのが狭義です。

それでは、この茶は「半発酵・部分発酵」の烏龍茶なのでは?という疑問を持つ方もいらっしゃるかと思います。でも、これはあくまで「紅茶」の「製法」を用いて作られるため、やはり烏龍茶ではなく紅茶というカテゴリーに括られます。

 

今シーズンは冬季に雨が少なく、春先は低温続きで、茶摘み時期が大幅に遅れました。早いロットではありますが、例年よりも遅い3月下旬の製造です。冷涼な高原にあるタルボ茶園で栽培された非常に良質な中国種。フラワリーな香りとフルーティーな味が今年も春を感じさせてくれますよ。

 

■ 2017 ファーストフラッシュ ダージリン(タルボ茶園産) 20g ¥1,535(税別)

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